がれき類とは?産業廃棄物の定義・排出状況・処理方法・許可制度まで行政書士が詳しく解説

産業活動や工事現場において排出される廃棄物の中で、【がれき類】は建設系廃棄物の中でも非常に多くを占める項目です。
主に工作物の解体・新築・改修などに伴って発生するコンクリートやアスファルト、瓦、ブロックなどの破片が該当します。
この記事では、「がれき類」の定義、該当する具体例、排出量、処理方法、そして収集運搬に必要な許可制度まで、行政書士の視点からわかりやすく解説します。

産業廃棄物収集運搬業の許可申請をお考えの方へ

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がれき類とは?産業廃棄物における定義と特徴

「がれき類」とは、工作物の建設、改修、解体などに伴って発生するコンクリート・アスファルト・瓦・レンガ・ブロック等の破片をいいます。これらは産業廃棄物のひとつに位置づけられており、建設副産物として大量に排出される特性があります。
形状が不規則で重量もあるため、収集運搬には専門的な設備とノウハウが求められる産業廃棄物のひとつです。

がれき類に該当する具体例:

  • 解体工事で発生したコンクリートがら
  • アスファルト舗装の撤去時に出るアスファルト魂
  • 瓦屋根の改修に伴う瓦くず
  • レンガ・ブロック・モルタルの破片
  • コンクリート製品の製造不良品・加工くず

がれき類の排出量と処理方法(令和4年データ)

環境省の「産業廃棄物排出・処理状況調査報告書(令和4年速報値)」によれば、がれき類の年間排出量は61,682千トンで、産業廃棄物ぜんたいの16.7%です。産業廃棄物の中でも上位に位置しており、建設業における主な廃棄物のひとつです。

処理方法の内訳:

  • 再生利用:96.4%
  • 減量化:0.9%
  • 最終処分:2.7%

排出業種別の内訳

がれき類は以下の業種から主に排出されます(令和4年速報値):

  • 建設業:58,828千トン
  • 窯業・土石製品製造業:840千トン
  • 鉄鋼業:545千トン

特に都市部における建物の解体工事では、大量のがれき類が一時的に排出されることがあるため、収集運搬業者の迅速な対応が求められます。

がれき類の収集運搬には許可が必要です

がれき類を事業として運搬するには、産業廃棄物収集運搬業の許可が必要です。
特にコンクリートがらやアスファルトは重量があり、飛散や落下などによる事故防止措置が重要となります。

許可取得の主な要件:

  • 破産・飛散を防止できる運搬容器・運搬車両の準備
  • 産業廃棄物収集運搬業の法定講習修了者の配置
  • 運行管理体制・事務所の確保
  • 欠格要件(破産・禁錮刑等)への該当がないこと

許可取得の流れ(新規申請):

  • 講習の受講および要件の確認
  • 必要書類の収集(車検証、住民票、履歴事項全部証明書など)
  • 申請書類の作成、自治体への申請書提出
  • 自治体による審査(概ね2カ月程度)
  • 許可用の交付・業務開始

がれき類は、現場ごとの処理内容や委託契約内容が異なるため、事前に計画的な運搬ルート・処分先の確認が必要です。

がれき類の収集運搬業許可申請は当事務所にお任せください

当事務所では、がれき類を取り扱う産業廃棄物収集運搬業の新規申請・更新申請・変更届等をトータルで支援しています。
現場の運搬計画から処分先との契約内容確認まで、実務的な観点からサポートいたします。
産業廃棄物収集運搬業許可の取得をお考えの方はぜひ当事務所にご相談ください。

投稿者のプロフィール

小川祐樹
神奈川県横須賀市出身・在住の行政書士。
中学受験、高校中退、大検取得、大学卒業を経てホームセンター従業員に。ホームセンターで勤務しながら、完全独学で行政書士試験に合格後、即独立。
家族は妻と娘とヒョウモントカゲモドキ。
行政書士以外の取得資格は、登録販売者、危険物取扱者(乙4)、グリーンアドバイザー等。