紙くずとは?産業廃棄物の定義・排出業種・処理方法・許可制度まで行政書士が詳しく解説
「紙くず」と聞くと、家庭やオフィスから出る一般的なごみを想像されるかもしれませんが、事業活動の中で排出される紙くずの一部は、法令に基づく「産業廃棄物」として分類されます。特定の業種(※)から排出される紙くずは、産業廃棄物として扱われ、適切な運搬・処理が求められます。
この記事では、紙くずの定義、排出対象業種、具体例、処理方法、収集運搬に必要な許可制度について、行政書士の視点で詳しく解説します。
※特定の業種とは…
建設業に係るもの(工作物の新築、改築又は除去に伴って生じたものに限る)、パルプ・紙又は紙加工品製造業,新聞業(新聞巻取紙を使用して印刷発行)に係るもの、 出版業(印刷出版を行う者に限る)に係るもの、製本業及び印刷物加工業に係るもの、PCBが塗布され又は染みこんだもののことです。これら以外の事業活動で出るコピー用紙等の紙くずは事業系一般廃棄物に分類されます。
産業廃棄物収集運搬業の許可申請をお考えの方へ
当事務所では、紙くずを含む産業廃棄物の収集運搬業許可申請について、書類作成から行政対応まで丁寧にサポートしております。
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紙くずとは?産業廃棄物における定義と具体例
「紙くず」とは、紙加工品製造業や出版業などの特定業種から排出される廃棄物を指します。すべての紙ごみが産業廃棄物になるわけではなく、排出元の業種によって分類が異なります。
紙くずに該当する具体例:
- 製紙工程で発生する紙端材
- 紙加工時の端材やくず紙
- 製本工程で出る裁ち落とし紙
- 建材の包装紙
- 建設工事の型枠として使用された防湿紙など
紙くずの排出量と処理方法(令和4年データ)
環境省が発表する「産業廃棄物排出・処理状況調査報告書(令和4年速報値)」によれば、紙くずの年間排出量は759千トンで産業廃棄物全体の0.2%です。
処理方法の内訳:
- 再生利用:79.2%
- 減量化:16.3%
- 最終処分:4.5%
紙くずの収集運搬には許可が必要です
産業廃棄物の紙くずを事業として運搬する場合には、産業廃棄物収集運搬業の許可が必要です。
許可取得の主な要件:
- 飛散・流出防止対策のされた運搬容器・運搬車両の確保
- 講習(産業廃棄物収集運搬課程)修了者の配置
- 必要な施設・運行体制の整備
- 欠格要件への非該当(破産、禁錮刑など)
許可取得の流れ(新規申請):
- 講習の受講と要件確認
- 必要書類の収集(住民票、車検証、履歴事項全部証明書など)
- 申請書類の作成、自治体への申請書の提出
- 自治体による審査(2カ月程度)
- 許可証の交付・業務の開始
紙くずの収集運搬業許可申請は当事務所にお任せください
当事務所では、紙くずを含む産業廃棄物収集運搬業許可の新規取得、更新申請、変更届のサポートを実施しております。
業種ごとの違いや自治体の審査ポイントもふまえて、実務的なアドバイスをいたします。
産業廃棄物収集運搬業許可の取得をお考えの方はぜひ当事務所にご相談ください。
投稿者のプロフィール
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神奈川県横須賀市出身・在住の行政書士。
中学受験、高校中退、大検取得、大学卒業を経てホームセンター従業員に。ホームセンターで勤務しながら、完全独学で行政書士試験に合格後、即独立。
家族は妻と娘とヒョウモントカゲモドキ。
行政書士以外の取得資格は、登録販売者、危険物取扱者(乙4)、グリーンアドバイザー等。
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